みなさんこんにちは。
今年は別場所でミノウスバを見つけたと記事を書きましたが、
↑こちらを参照
やはり毎年出るスポットが気になり見てきましたところ…
産卵を終えて卵のそばにいるミノウスバ♀️
この一頭のみ。
うーん…???
だって昨年の春には殆どの枝先でこんなことになってた…あ。
集合体恐怖の方がいたらごめんなさい。
でも貼ります。慈悲はない。
ミノウスバ若齢幼虫
これが
こうなって
ミノウスバ終齢幼虫
こうなります。あとは地面に降りて葉裏や石なんかにくっついて蛹化して、晩秋を待つわけです。
これを毎年見てきているのに今年はなんで??
仮説を立ててみました。
仮説1.ニシキギの周りに葛などの蔓性植物がぎっちり繁茂していたことにより、ニシキギの日当たりが悪くなり、春先の成長が見込めないことを見越したミノウスバたちは日当たりのいい他のニシキギ科に産卵に行った。
仮説2.ここで何年も繁殖を繰り返したことによりニシキギ自体が弱っているのを察知したミノウスバは他の強い木に産卵に行った。
仮説3.農薬などが撒かれた
仮説3はあげてみたもののないと思います。今日行ったらハバチの幼虫やヒトリガ科の幼虫が近くの植物食べてたし。
里山って、やはり適度に人が手を入れないといけないんだなとしみじみ思っています。
葛の繁茂の仕方が半端なくて電信柱にまで巻き付いていたので…。これでは陰になる植物は生育できないなぁと思ったり。
さて。
私がミノウスバにここまで固執するのには理由があります。
それが、母性。
虫と意思疎通できないからほんとのことはわかりませんが、ミノウスバは羽化してからは何も食べません。生殖のためだけに羽化して、死んでいきます。
メスはふわふわの体毛を卵にコーティングして自分はハゲハゲになり、卵を生み終えるとその場にとどまります。死ぬまで。
そして雪の降る頃、ぽとりと落ちるのです。
この習性に母性のようなものをかんじてしまったとみこは、この虫のことをもっと知りたくて毎年追いかけているのです。
他にも母性愛の強い虫はいて、(厳密には虫じゃないけど)ススキやエノコログサなどイネ科の葉でちまきみたいなものが作られているの、みたことないですか?
あれはカバキコマチグモという毒蜘蛛の巣です。咬傷例が多いので、間違っても開けないようにしてくださいね。
なぜあのような巣を作るのか?
それは、あの中に産卵をした母グモが一斉に孵化した子蜘蛛に自分を食わせるため、なんです。
まず己で栄養をつけ、そして外の世界へ出ていってもらう。究極の母性愛です。
虫の気持ちはわからねど、きっとホモサピエンスの言うところの愛は存在するのだと信じてやまないのです。