※本記事には割とガチ目な蜘蛛が出てきます。苦手な方はここで戻りましょう。
いいですか?
では。
みなさんのお宅の外壁にこんな謎の袋状のものはありませんか?
特に日陰になる部分…。
我が家には20個以上あります。
ちょっと引き抜いて見ましょうか。
ズル…ズルル…
思いの外長いのです。
これを破れないように、優しく引き抜くと…
ジグモ
はい、こんな蜘蛛が入っておりました。
ジグモといいます。
かっこいいです。この大きく発達した鋏角。
(※鋏角とは主に節足動物の口器の前に配置される、餌を掴む大きな関節肢のことです。)
巣の上を餌となる虫が通ると、巣を破って飛び出しこの鋏角で捕えます。主にダンゴムシやワラジムシが捕食の対象です。
これは祖父から教えてもらったのですが、昔の子供はよく、これを引き抜いて中の蜘蛛を出すのを「地蜘蛛釣り」と称して遊んでいたそうです。
そしてちょっと怖い話が。
このジグモ、昔の子どもたちの間ではハラキリグモとかサムライグモと呼ばれておりまして…
鋏角を腹の方に向けてやると、なんと自身の腹を切り裂いてしまうことがあるとか…:( ;´꒳`;):
逆に扱いを誤ると、子どもの指を切り裂いて逃げて行くこともあったそうで…。
祖父もやらかしたそうで、べそをかいていたら祖父の祖父から「一寸の虫にも五分の魂だ、生き物で遊ぶもんでねぇよ」と諭されたとか。
それだけ鋭い鋏角を持つ、ということですね…。
ちなみに、ジグモさん、この立派な巣を作るのに3〜5日かかるそうです。わぁ、生体を知りたいからって引き抜いてごめん!!!!!
ただ、飢餓にも強くそれほど摂食せずに巣作りしても平気だそうで…。
でも、ごめんね(´๐_๐)…お家壊されたらいやだよね…。
そして、ジグモは巣の中に卵を生みます。孵化した幼体はバルーニング(※糸を出して上昇気流に乗り、近くのものや植物を利用して移動することを指します。雪迎えともいい、冬の季語です。)して散っていきます。
雪迎えをするクモ類は多く、北の方ではよく見られるそうです。他の人の写真で見たけど、幻想的でした。一面にバルーニングの糸、糸、糸。
一度、生で見てみたいものです。