とみこの6426(新)

虫と撮影のよしなしごと。 楽天ブログから引っ越してきました。楽天ブログは残してあるので一番最初の記事、「お引っ越しをば」から飛べます。

生と死から目を逸らさない

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ヒメアカタテハとアズチグモ

 

少し前に庭のブッドレアにヒメアカタテハがやってきました、が、どうも様子がおかしい。

よく見ると白いクモ(おそらくアズチグモ)が人で言うところの喉笛あたりに食らいついています。

このあとヒメアカタテハは捕食され、しばらくして見に行ったら庭に翅が2枚、落ちていました。

 

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シオヤアブとコアオハナムグリ

こちらは夏。昆虫界きってのアサシンハンター、シオヤアブがコアオハナムグリを捕えたところです。

コアオハナムグリも敏捷性は悪くありません、が相手が悪すぎました。シオヤアブは優れた暗殺者なのです。

 

去年あたりまで、捕食シーンを撮ることは少し抵抗がありました。でもこれ、私が撮ろうが撮るまいが当たり前のように行われていること。

そして被捕食者は直前まで命輝いていたこと。

それを思うと「記録に残したほうがいいんじゃあないか」と思うようになりました。

命のやりとりから目を背けてはいけない。

こうしたやりとりの頂点に立っているのが私達ヒトなんですから。

そこにあった小さな命を無視してはいけない。なかったことにしてはいけない。そんなふうに思うようになりました。

 

特に、私は鱗翅目が好きだから以前は蜘蛛の巣にかかったチョウやガを逃していいことした気持ちになってたこともありました。完全な自己満足です。こんなの今思えば自慰に近い。

でも、蜘蛛は?蜘蛛は悪者?蜘蛛だって生きてるんだよ?という思いが湧くようになり、いまでは自然の成り行きに任せています。

 

昆虫写真をやるからには、生死から目を逸らしてはいけないのだ、と強く思います。